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InsurTechのMarvelX、保険業界のAI基盤構築に向け€5.3Mを調達
アムステルダムに拠点を置くスタートアップMarvelXが、保険業界に特化したAIエージェントプラットフォームの構築に向け、約530万ユーロ(600万ドル)のシード資金調達を実施しました。今回の調達ラウンドは、欧州最大級のアーリーステージVCであるEQT Venturesが主導し、複数の著名エンジェル投資家が参加しました。
MarvelXは、保険会社におけるクレーム管理やコンプライアンス対応、顧客サポート業務などの複雑で時間のかかる作業を効率化するためのAIエージェントを開発しています。同社創業者のAli el Hassouni氏は、欧州のネオバンクでユニコーン企業であるbunqのデータ・AI部門を率いていた経歴を持ち、保険分野に特化したAIプラットフォームを構築するためMarvelXを創業しました。
保険業界は現在、レガシーシステムと手作業による非効率的な業務が多く残り、これが運営コストを押し上げ、顧客満足度低下の原因となっています。MarvelXはこれをAI技術で改善し、業務の最大90%を自動化することを目指しています。具体的には、新たにリリースされた『ClaimOS MaX』という製品を通じ、クレーム処理にかかる時間とコストを大幅に削減することが可能です。文書処理やクレーム評価を数分以内に完了し、不正請求を瞬時に検知すると同時に、顧客にパーソナライズされた最新状況の通知を自動で提供します。これにより、保険会社は業務効率化を実現し、法令遵守を向上させ、優れた顧客体験を提供できるようになります。最初の導入企業としては、ヨーロッパでエンベデッド型保険サービスを提供するテック企業Companjonが名乗りをあげています。
創業者のAli el Hassouni氏は、「EQT Venturesは、私たちが目指す領域において数多くの成功事例を持つ、非常に理想的なパートナーです。今回の調達では150以上の投資家からオファーがありましたが、EQT Venturesが掲げる長期的なビジョンと豊富な経験が、私たちにとって決め手となりました」と語っています。
MarvelXについて
MarvelXはアムステルダムを拠点に、保険業界向けのAIエージェントプラットフォームを開発しています。特にクレーム処理やコンプライアンス管理、顧客サポート業務をAIにより効率化し、業務コスト削減と顧客満足度向上を支援しています。創業者はbunq出身のAli el Hassouni氏です。
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