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FinTechのBilt Rewards、Banyanの買収を通じて地域商圏を活性化する次世代プラットフォームを構築
2.1兆ドル規模の住宅関連支払マーケットを変革するペイメント&コマースプラットフォームを展開するBilt Rewardsは、領収書のアイテムレベルデータを解析するリーディングカンパニーBanyanを買収すると発表しました。これはBiltが行う初めての戦略的買収であり、住民と地域の店舗を結び付ける新たなコマース体験を生み出す上で大きな意義があります。
Banyanの技術は、これまでに200億件を超える領収書を解析し、数千億ドルの支出データを処理してきた実績があり、Biltプラットフォームに統合することで従来にないハイパーパーソナライズドなリワードや自動化された特典を提供できます。たとえば、Banyanのシステムを活用することで、住民が新しい地域に引っ越した際に、掃除用品や生活必需品の購入時に特典を受けられるようになり、地域商店にとってもリピーター獲得のチャンスが高まります。さらには、FSA/HSA関連の支出を自動で分析・還付手続きする機能や、特定商品を購入したときにブランド企業から個別リワードを受け取れる仕組みなど、多様なユースケースの実装が可能となります。
Bilt Rewardsの創業者兼CEOであるAnkur Jainは、「Banyanのアイテムレベル分析を取り入れることで、我々のプラットフォームはさらにシームレスなエクスペリエンスを提供し、地域商圏での消費行動に一段と価値を付与します。これまでにない個別化された形で、住民と地元店舗の結びつきを強化したい」と述べています。今回の買収により、Biltはこれまで得意分野であったダイニングやフィットネス、薬局以外にも、食料品やガソリン、駐車場など幅広いカテゴリに展開を拡大し、加盟店舗に対しては地域住民の消費動向を把握しやすくし、きめ細かいオファーを提供可能にする見通しです。
Banyanの創業者兼CEOであるJehan Luthは、「Banyanは実店舗の詳細な購買データを結びつけるプラットフォームを構築してきました。Biltとの協力により、多くの消費者と店舗が魔法のように感じられるような体験を大規模に実現できます」と語り、買収後もBanyanは独立して運営を継続するとしています。両社の協業による地域コマースの拡張が期待されるところです。
Bilt Rewardsについて
Bilt Rewardsは、住宅や地域での支出を、住民・物件管理会社・加盟店舗の三者にとって高い利点をもたらすリワードに変換するペイメント&コマースネットワークを提供するスタートアップです。住民にとっては家賃やローン支払をリワード獲得の機会とし、地域の店舗においても特典を享受できる点が特徴です。物件管理会社にとっては、オンタイムの支払率向上やリーシングコスト低減、新たな収益源の創出にもつながり、加盟店舗は地域住民に直接働きかけるマーケティングプラットフォームを活用できるようになります。
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