LLMを活用したビデオセキュリティの"Coram AI"がSeries Aで$13.8Mを調達

Coram AIは、Battery Venturesがリードし、既存投資家の8VCとMosaic Venturesも参加したSeries Aで$13.8Mを調達した。

LLMを活用したビデオセキュリティのCoram AIは、AIネイティブでハードウェア非依存のビデオセキュリティ分野のリーダーです。同社は、自動運転分野での経験を持つAIおよびロボティクスの専門家2人によって設立され、K-12教育、製造業、物流などの分野で顧客が安全性と効率性を大幅に向上させるための革新的なセキュリティプラットフォームを提供しています。

同社のプラットフォームは、既存のIPカメラと連携することでインフラの負担を最小限に抑えます。技術的には、セキュリティカメラの映像をリアルタイムで分析するために、高度な画像および言語モデルを使用しています。これにより、自然言語で記述された検索や、複雑な活動を長期間にわたり解釈できる仮想セキュリティガードなどの高度なアプリケーションが可能になります。

このプラットフォームは、教育、物流、製造業の顧客が抱える重要な課題に対応しています。カメラ映像をリアルタイムで自動的に分析して脅威を検出し、安全性の問題を浮き彫りにし、廃棄物を削減する運用上のインサイトを提供します。

「新しいAI世代により、ビデオの人間レベルの理解がようやく可能になりました。カメラは単なる映像記録装置を超え、公共の安全をプライバシーに配慮した方法で守るための絶え間ない目となるでしょう。大規模なビジョンモデルのブレークスルーを公共安全分野に提供できることを嬉しく思います。私たちはこの技術が自動運転車の開発を加速し、公共の安全性を大きく向上させた様子を目の当たりにしました。」とCoramのCEOは述べました。

例えば、CoramはK-12教育の顧客に対し、銃を振り回す人物などの潜在的な脅威が敷地内で検出された場合、即時警報を送信します。同様に、製造現場のユーザーは数千時間分の映像を迅速に検索し、記録された滑りや転倒の事例を特定して、管理者が将来的にこのような事故を防ぐための訓練を行うことができます。

さらに、このソフトウェアはナンバープレートの検出、顔認識、既知の犯罪者が敷地内にいる場合の警報発出も可能です。この技術は、米国内に8,000万台以上(中国を除き世界では5億台以上)あるセキュリティカメラのほとんどの映像がハードドライブで未視聴のまま放置されているという主要な課題を解決します。

Coramの顧客には、カリフォルニア州のMiddletown Unified School Districtやワシントン州のPCC Community Marketsが含まれます。

「AIは、毎日セキュリティカメラによって生成される膨大な未視聴映像(エクサバイト規模)の価値を引き出す鍵となります。しかし、これを直感的かつコスト効率良く顧客に提供するのは非常に困難な課題です。Coramは、ビデオ処理と機械学習における深い学術的専門知識と、自動運転車の厳しい領域で培われた技術的実践力を兼ね備えています。この組み合わせにより、同社は広大なセキュリティおよび安全市場向けの消費者および企業用ビデオAI製品を構築する理想的な創業チームだと考えています。」とBattery VenturesのPartnerは述べました。

Coramの共同創業者兼CEOは、コーネル大学でコンピュータサイエンスの博士号を取得し、Lyftのエンジニアリングディレクターとして自動運転プログラムのAutonomy & AIチームをリードしていました。このプログラムは、2021年にToyotaの子会社であるWoven Planetに買収されました。共同創業者でCTOは、オックスフォード大学でロボティクスの博士号を取得し、Lyftに買収されたコンピュータビジョンのスタートアップであるBlue Vision Labsの共同創業者でもあります。