Startup Portfolio
AIロボティクスのReflex Robotics、倉庫向け車輪型ヒューマノイドでデモを披露
Atlantaで開催された物流見本市Modexでは、AgilityのDigitだけでなく、若いスタートアップReflex Roboticsのヒューマノイドロボットも注目を集めました。会場のブースでは、来場者がロボットに商品をリクエストすると、ロボットが棚から素早く品物を取り上げて持ってくるデモが終日行われ、無料の飲食物配布もあって多くの人が足を止めました。ロボットは自社開発のハードウェアで構成されており、上下に動く「胴体」とアーム・センサーを備えた構造により、さまざまな高さの棚に手が届き、狭い通路でも機敏に動ける設計です。移動は車輪ベースですが、倉庫や3PLなどの現場レイアウトには十分に適しているとされています。
このロボットは現時点では主に遠隔操作を前提とした「人間がループに入った」システムで、離れた場所からオペレーターが操作する仕組みです。Co-founder兼CEOのRitesh Ragavenderはインターフェースを「ビデオゲームのようだ」と表現し、人間に近い効率に迫りつつあると語っています。同社は将来的にロボットの自律性を高め、人間の役割を直接操作から監督・フェイルセーフへと移行させる方針で、現在はロボット1台にオペレーター1人という比率ですが、早ければ来年には倉庫や3PLの現場で1人のオペレーターが2台、さらに将来的には複数台を見守れる体制を目指しています。
Modexで稼働していたのは第2世代機で、すでに大手企業を含む一部顧客とのパイロット導入が進んでいます。Ragavenderは、まず世界に10〜20台を展開し、来年には「数百台」規模に増やす計画だと述べています。価格は現在5万ドル未満に設定されており、量産体制の拡大によってさらに下げられる見込みです。New York拠点のReflex Roboticsは、メンバー5人という非常にスリムな体制で、創業メンバーはいずれもMIT出身で、Boston DynamicsやTeslaなどの出身者を含みます。これまでにKhosla Venturesがリードするシードラウンドで資金調達を行っており、今年後半にはシリーズAの調達に動く可能性があるとしています。
Reflex Roboticsについて
Reflex Roboticsは、倉庫や3PLなどの物流現場向けに、遠隔操作と自律制御を組み合わせた車輪型ヒューマノイドロボットを開発するスタートアップです。上下可動の胴体と高い可動性を持つアーム、センサー群を組み合わせることで、多段の棚や狭い通路にも対応できるロボットピッキングを実現します。初期段階では人間オペレーターによるテレオペレーションを前提としつつ、運用データを通じてロボットの自律性を高め、最終的には少人数で多数のロボットを監督できるスケーラブルなソリューションを目指しています。
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