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2025/08/21

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次世代フォトニクスコンピューティングのLightmatter、シングルモード光ファイバー上で世界初の16波長双方向リンクを実現

フォトニクス(超)コンピューティングのリーダーであるLightmatterは、標準的なシングルモード(SM)光ファイバー1本で16波長の双方向Dense Wavelength Division Multiplexing(DWDM)光リンクを実現したと発表しました。この成果は、同社のPassage™インターコネクトとGuide™レーザー技術によって可能となり、光ファイバーの帯域密度とスペクトル利用効率における従来の制約を打ち破り、データセンター間接続の性能と信頼性に新たな基準を打ち立てるものです。

 

AI分野で急速に普及する数兆パラメータ規模のMixture of Experts(MoE)モデルは、データセンターインフラにおける帯域幅やI/Oポート数の制限によりボトルネックに直面しています。LightmatterのPassage技術は、1本のSMファイバーで800Gbps(送信400Gbps、受信400Gbps)の双方向帯域を数百メートル以上の距離で提供し、従来のCo-Packaged Optics(CPO)ソリューションを超える革新的な性能を実現しました。従来、市販のBiDi(双方向)伝送は2波長に制限されていましたが、今回の16波長の実現は、波長依存の伝搬特性や光学的非線形性、クロストークやバック散乱の課題を克服した成果です。この技術は、次世代AIモデル開発に不可欠な高効率・高帯域ネットワークの実現に道を開くものです。LightmatterのCEOであるNicholas Harris氏は「データセンターはAI時代の新しい計算単位です。今回の成果により、ハイパースケーラーは標準的なSMファイバーを活用しながら帯域密度を大幅に向上させ、コストと運用の複雑さを軽減しつつ、より多くの接続性を実現できます」と述べています。

 

また、650 Groupの共同創設者でアナリストのAlan Weckel氏は「この技術はデータセンターのスケーラビリティと効率性に革命をもたらすものであり、AIインフラの重要課題を解決します」とコメントしました。さらに、Lightmatterは熱ドリフトを補償する独自のデジタル安定化システムを採用し、広範な温度変化の中でも低エラーでの通信を実現しています。また、Passage 3D CPOプラットフォームは偏光に依存しない設計を採用し、扱いやすさと堅牢性を両立しました。これにより、従来の高価な偏光保持ファイバーではなく、標準的なSMファイバーを用いても高性能なDWDM伝送が可能となっています。この革新は、電気的インターコネクトから光インターコネクトへの移行を加速させ、より強力で効率的かつスケーラブルなAIデータセンターを実現する基盤技術となります。

 

Lightmatterについて
LightmatterはAIデータセンターのインフラ革新を推進するフォトニクスコンピューティング企業です。同社のPassage™プラットフォームは世界初の3D積層シリコンフォトニクスエンジンであり、数千から数百万規模のプロセッサを光速で接続します。データのボトルネックを排除することで、最先端のAIおよび高性能コンピューティングにおける効率とスケーラビリティを飛躍的に向上させています。

 

TagsTechnologyUnited States

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