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音声AI技術を活用したディクテーションアプリを開発する"Wispr Flow"がSeries Aで$30Mを調達
Wispr Flowは、Menlo Venturesがリードし、NEA、8VC、著名なエンジェル投資家が参加したSeries Aで$30Mを調達し、これまでの資金調達総額は$56Mに達しました。
2021年に設立された音声AI技術を活用したディクテーションアプリを開発するWispr Flowは、ユーザーが声に出さずに口を動かすだけで入力できるデバイスを作ることを目的にWisprの開発を開始しました。以前の資金調達はそのハードウェアビジネスのためのものでしたが、昨年、同社はそのハードウェアデバイス用に設計されたソフトウェアインターフェースWispr Flowに注力し始めました。同社は2024年10月にMacアプリをリリースし、2025年3月にはWindowsアプリを、そして今月初めにはiOSアプリをリリースしました。
現在、Wispr Flowは104言語でディクテーションに対応しています。ディクテーションの40%が英語で、残りの60%がその他の言語で行われており、スペイン語、フランス語、ドイツ語、オランダ語、ヒンディー語、中国語が主要な言語です。
アプリのユーザーベースは月ごとに50%のペースで成長しているとのことで、アプリのユーザーのうち40%が米国、30%がヨーロッパ、残りの30%がその他の地域からであると述べました。さらに、ユーザーの30%以上が非技術系の背景を持つ人々です。
「私は、シリコンバレーの一流ベンチャーファンドのすべてが、メール、メモ、ドキュメントなどにWispr Flowを使っていると思います。彼らはそれにハマっており、毎日使っている製品の一つです。その結果、インバウンドが急増しました」とWispr FlowのCEOは述べています。
Wispr Flowは、現在の成長率でまもなく黒字化を達成する見込みであるため、当初は資金調達を希望していなかったのですが、大手テック企業が持つ巨大な流通網が脅威となり得ることを懸念し、急速に収益とリーチを拡大するために投資を受ける決断を下しました。
Wispr Flowは、新たな資金を活用し、エンジニアリングおよびGTM関連の役割で18人のチームを拡大する予定です。また、Androidアプリをリリースし、企業向けには社内共通のフレーズコンテキストやサポートチームの設置を行う予定です。
Wispr Flowは、ユーザーの個人的な文脈をよりよく理解し、メッセージの送信、メモの作成、リマインダーの設定といった日常業務を支援するAI搭載アシスタントのような製品へと進化させようとしています。さらに、同社は一部のAIハードウェアパートナーと連携してインタラクションレイヤーを強化していると述べていますが、その具体的な名前は明かしていません。
Wispr Flowの他にも音声AI技術およびアプリケーションを開発するスタートアップが注目を集めています。ElevenLabsやCartesiaのようなモデル構築企業は、ここ数ヶ月で数百万ドルを調達しました。AIによるノート作成アプリGranolaや、会議ツールのRead AI、Fireflies AIなどのアプリケーションも投資家の注目と支援を受けています。
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