Healthcare向けGenerative AIスタートアップの"Abridge"がSeries Eで$300Mを調達し、評価額は$5.3Bに拡大

Abridgeは、Andreessen Horowitzがリードし、Khosla Venturesが参加したSeries Eで$300Mを調達しました。この最新の資金調達は、$250MのSeries Dラウンドからわずか4ヶ月後に実施されたものであり、同社の評価額は報道によると$5.3Bに達しました。これまでに同社は、2024年2月の$150MのSeries Cラウンドを含め、総額で約$800Mを調達しています。

創業7年のHealthcare向けGenerative AIスタートアップのAbridgeは、150万件以上の医療面談から得た独自のデータセットを活用して、医療記録作成のスピードと正確性を高めるAIを提供しています。同社のAIは、患者と臨床医の会話をリアルタイムで構造化された臨床ノートの下書きに変換し、電子カルテ(EHR)システムにシームレスに統合します。

Abridgeの技術は現在、150以上の医療システムで導入されており、これはわずか4ヶ月前から50%の増加であると同社は述べています。同社は、今年中に5,000万件を超える医療会話をサポートする予定です。

同社の技術は、学術機関から連邦認定の医療センターまで、さまざまな医療提供者によって使用されており、55の専門分野と28の言語で患者と医師の会話をサポートしているといいます。

医療システムや医療機関は、負担の大きい医療記録業務を支援するために、Ambient AI技術をますます活用するようになってきており、Abridgeの急成長を後押ししています。

先週、同社は医療記録用Generative AIツールの機能を入院領域に拡張する新機能を発表しました。この新しい提供は、外来および救急医療向けの既存機能を拡張し、Epicの既存ワークフローに統合して入院ケアをサポートします。

「これらのワークフローは、イノベーションという観点では非常に複雑であり、できる限りの文脈を持って最良のノートを作成する必要があります。収益サイクルは、私たちの活動にとって非常に重要な要素です。私たちは本質的にミッド・レベニュー・サイクルの企業です。なぜなら、私たちが生成するノートは本質的に保険会社にとっての請求書の役割を果たすからです」AbridgeのCEOであり現役の心臓専門医でもあるShiv Rao氏は述べました。

同社はまた、EpicのWorkshopプログラムでの初期パイロットを通じて、外来オーダーのワークフローを合理化する新しいGenerative AI機能を発表しました。

より多くの医療システムとプロバイダーがAI Scribeやambient記録技術を採用する中、企業はその機能を拡張し、さらなる価値を創出する必要があります。

いくつかの医療システムは、Abridgeの技術を大規模に導入する動きを進めています。Johns Hopkins Medicineは、6,700人の臨床医、6つの病院、40の患者ケアセンターでAbridgeのAmbient AIプラットフォームを展開しています。Mayo Clinicは、看護記録ワークフローに焦点を当てた取り組みを発表してから約6ヶ月後に、約2,000人の臨床医を皮切りに、AbridgeのAIプラットフォームの全社的導入を開始しています。

Deaconess Health Systemも、パイロット導入の後、19の病院ネットワーク全体でアンビエントAI技術の導入を拡大しています。

過去1年間で、同社は小児科医向けにプライマリケアの健康診断に特化した医療記録テンプレートを開発し、救急医療向けの新たなGenerative AIプロダクトを立ち上げ、Wolters Kluwer Healthとの提携により、UpToDateをAIベースの医療記録ツールに統合しました。また、EpicおよびMayo Clinicと連携して、看護師向けのGenerative  AI Ambient記録ワークフローの構築も進めています。