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2025/04/09

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次世代RNA診断のMirvie、血液検査で妊娠高血圧症候群の発症リスクを数ヶ月前に高精度予測可能に

Mirvieは、妊娠高血圧症候群(HDP)および子癇前症の分子基盤に関する大規模な研究成果を、Nature Communications誌に発表しました。妊娠高血圧症候群は、妊産婦死亡や早産の主要な原因の一つとして知られている疾患です。同研究は、Mirvieが支援する大規模な前向き多施設共同研究「Miracle of Life」で収集された9,000件以上の妊娠データを活用し、妊娠高血圧症候群の重症度を数ヶ月前から判別できるRNAシグネチャーを特定しました。これにより、症状が現れる前の妊娠17.5〜22週という早期段階で、子癇前症を正確に予測する血液検査「Encompass™」の有効性を臨床的に証明しました。

 

この研究を主導したオハイオ州立大学Wexner医療センターの産婦人科准教授であるKara Rood医師は、「症状が現れてからでは、母子の健康を守るために時間との戦いになります。従来のガイドラインでは、真にリスクの高い妊婦を見極めることが困難でしたが、Mirvieの血液検査は、これまで以上に正確にリスク評価を行えるようになり、早期介入や発症予防につなげることが可能です」と述べています。

現在、米国予防医療作業部会(USPSTF)や米国産科婦人科学会(ACOG)の推奨する一般的なリスク因子に基づく評価では、妊娠高血圧症候群の発症を正確に予測することが難しく、過去10年間で子癇前症の発症率はほぼ2倍になり、現在は妊娠12件に1件の割合で発症しています。MirvieのRNA解析に基づく検査により、真に高リスクな妊婦を4人に1人の割合で特定し、対象者に適切なケアを提供できるようになります。臨床検証の結果、この検査は35歳以上で既存のリスク要因を持たない妊婦において、後に早産型子癇前症を発症する妊婦の91%を症状が現れる数ヶ月前に特定可能であり、低リスクと判定された場合、99.7%の確率で早産型子癇前症を発症しないことが確認されました。

 

Mirvieの臨床開発担当副社長であり、ブリガム・アンド・ウィメンズ病院の産婦人科医であるThomas McElrath医師は、「妊娠管理はこれまで対症療法的でしたが、この研究結果は予防的かつ個別化された医療モデルへの大きな一歩となります」と述べています。現在、子癇前症のリスクが高い妊婦に推奨される低用量アスピリンの服用率は、リスク群の中でも50%未満にとどまっています。この検査を活用すれば、妊娠初期からより積極的かつエビデンスに基づく予防ケアを自信を持って導入することが可能になり、母子ともに健康な出産に至る可能性が高まります。

 

MirvieのCEO兼共同創業者であるManeesh Jain氏は、「国際的に著名な産婦人科専門家との協力で行った今回の研究は画期的であり、乳がんの分子分類が治療を大きく改善したのと同様、妊娠高血圧症候群でも分子分類がパーソナライズされた医療につながる未来を示しています」と語りました。MirvieのRNA診断プラットフォームは、子癇前症だけでなく、早産や胎児発育不全など他の妊娠合併症の早期予測にも有望であり、これまでにNatureや米国産婦人科学誌(AJOG)、母体胎児医学学会(SMFM)等でも研究成果が発表されています。

 

Mirvieについて
Mirvieは、女性の健康における重大な臨床課題、特に妊娠関連の問題を解決するために、科学的でデータ主導のアプローチを提供する企業です。米国では妊娠の5件に1件が重篤な合併症を伴っており、Mirvieはすべての妊娠が可能な限り安全で健康的に進められる世界を目指しています。Mirvieはカリフォルニア州サウスサンフランシスコに本社を置き、Blackrock、Decheng Capital、Foresite Capital、General Catalyst、GV、Khosla Ventures、Mayfieldなど著名な投資家から支援を受けています。

 

TagsBioTechUnited States

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