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ソフトウェアの自動テスト・プラットフォームを開発する"Antithesis"がSeedでは異例の評価額$215Mで$47Mを調達
Antithesisは、Amplify Partners、Tamarack Global、First In Venturesがリードし、Spark Capitalやエンジェル投資家が参加したSeedで$47Mを調達し、ステルスモードを脱しました。Seedしては異例の大規模なものですが、Antithesisの評価額は$215Mとされています。
ソフトウェアの自動テスト・プラットフォームを開発するAntithesisは、開発中の最新バージョンのソフトウェアを、実運用環境とは別のシミュレーション環境(仮想ハードウェア、サービス、ネットワークコンポーネントを含む)で継続的にスキャンし、発見したバグを再現してデバッグ情報を提供します。このアプローチにより、開発者が自分でテストを書く必要がなくなります。通常、この作業は時間がかかり、トラブルが多いプロセスです。
Antithesisは、さまざまな条件と事前定義されたプロパティのもとでソフトウェアを実行し、意図しない動作を報告します。興味深い動作を検出すると、Antithesisはシステムの状態をコピーし、その時点から生じる可能性のある結果を探索します。特に異常なログを生成する経路を「より集中的に」探索します。
ソフトウェアテストは難しいです。適切な人材が揃っていても、計画通りに進まないことが多々あります。特に、大規模に実行される場合はなおさらです。Electric Cloudが2020年に実施した調査では、開発者の58%がソフトウェアのバグを設計上の欠陥ではなく、テストインフラやプロセスの問題に原因があると指摘しました。
ソフトウェアテストソリューション市場は非常に大きく、その規模は推定で$55.98Bとされています。この分野には、Qase、EvaluAgent、Codegenのようなスタートアップから、AzureやAWSのような大手企業まで、多くのベンダーが存在します。
しかし、新たな参入企業であるAntithesisは、この市場で注目を集めようとしています。Antithesisは、2015年にAppleがひっそりと買収した分散型データベースプラットフォームであるFoundationDBを手がけたチームによって設立されました。Appleによる買収後、FoundationDBのチームはそれぞれBig Tech企業での仕事を追求するために散らばりましたが、最終的には同じ結論に至りました。それは、洗練された組織でさえ、より効率的にソフトウェアテストを行うために必要なツールを持っていないということです。
「そこで5年前、私たち数名が再び集まり、Antithesisを立ち上げました。私たちはFoundationDBで培った厳格なテスト手法をさらに成熟させ、数年間のステルス運用を経て、一般的なソフトウェアテスト向けの唯一の商用システムとして完成させました。」とAntithesisの共同創業者兼CEOは述べています。
バージニア州に拠点を置くAntithesisはすでに、Palantir、Ethereum、MongoDBを含む顧客や、名前は公表されていない「大手企業」、さらにはスタートアップとも提携しています。