ロンドンのAIエージェント向けのビジネスプラットフォームの"Paid"がpre-Seedで€10Mを調達

Paidは、EQT VenturesとSequoia Capitalがリードしたpre-Seedで€10Mを調達した。

ロンドンに拠点を置くAIエージェント向けのビジネスプラットフォームのPaidは、AIエージェント経済を成長させ、AIエージェント企業が成長と収益性を加速できるよう支援するビジネスエンジンを構築します。同社のプラットフォームは、マージンインテリジェンスと柔軟で成果ベースの価格モデルを組み合わせ、提供された価値に応じて収益性が一致するよう設計されています。

「私たちは、価値創出の方法が根本的に変わろうとしているのを目の当たりにしています。AIエージェントは単なるタスクの自動化にとどまらず、従来のSaaSソフトウェアに代わって完全なビジネスプロセスを担い、人間がより高付加価値な業務に集中できるようにしています。この新しいソフトウェアの形は、全く新しいビジネスアプローチを必要とします。」とOutreachの共同創業者であり、同社をアイデアから6,000社の顧客、800人の従業員、€231MのARRを持つリーディングセールス実行プラットフォームへとスケールさせたPaidの創業者兼CEOは述べています。

Paidによると、彼らは重要なタイミングでステルス状態から登場しており、AIエージェント業界は、AIエージェントが完全な役割や機能を担い、複雑な問題を解決することによって、従来のSaaSよりはるかに大きな市場をターゲットとし、2030年までに€43Bに成長すると予測されています。しかしながら、Paidは、AIエージェントの開発者が自らの仕事を簡単にマネタイズしスケールできなければ、この業界はその成長の約束を実現できないと考えています。

現在、多くのAIエージェント開発者は請求や課金を手作業で行っており、提供価値と一致しないトランザクションベースの料金形態を採用しています。

こうしたエージェントの構築が、ベンチャー支援を受けたスタートアップから個人開発者に至るまで、あらゆる規模のチームにとってより手軽になってきている中で、適切なバックオフィスビジネス基盤の必要性が急速に高まり、マネタイズ、マージン管理、この変革が生み出す価値を可視化する上での課題が浮き彫りになっています。

Paidのプラットフォームは、わずか数行のコードで、マージン、価格設定、受注管理、請求、更新などを処理し、AIエージェントを効果的にマネタイズするために必要なすべてを提供することで、これらの課題を解決しようとしています。

「次のBドル企業の波は、単にAIを構築するだけではなく、AIエージェントを中心に全く新しいビジネスモデルを生み出すことになるでしょう。Paidによって、私たちはそれを可能にする金融インフラを構築しています。クラウドコンピューティングがソフトウェアをサービスに変えたように、今や私たちは“Service as Software”という概念を目にしています。これは、AIエージェントが従来のサービスをスケーラブルなプロダクトへと変革するものです。これはBドル規模のソフトウェアチャンスではなく、AIによって再構築されるTドル規模のサービス産業なのです。」と同氏は付け加えます。

このプラットフォームは、以下の3つの主要機能にフォーカスしています。

マネタイズ：AIエージェントが生み出す価値に合致した洗練された価格設定およびパッケージ化ツールを提供します。

マージン管理：トークンコストおよび計算コストに関する可視性を提供し、企業が効果的に価格設定できるようにします。Paidは、エージェントおよび顧客ごとの収益性を継続的にモニタリングし、特定のインタラクションや機能が採算割れになる前に警告を出します。

モメンタム：顧客向けダッシュボードおよびデータを通じて、エージェントのパフォーマンスとROIを顧客に示すことで、契約更新や拡張を促進します。Paidのプラットフォームは、エージェントが提示するビジネスインパクトの指標を追跡・定量化し、契約更新に適した顧客ダッシュボードにまとめて、創出された具体的な価値を示します。

Logic.app、11x、Vidlab7などのリーディングAIイノベーターたちはすでに、Paidのプラットフォームをビジネス運営に統合しています。これらの初期パートナーは、Paidのビジネスエンジン技術を導入後、マージンの可視性が大幅に向上したと報告しています。