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AIを活用したBioTechのPhaseV、Alimentivと提携しGI臨床試験の効率化を推進
PhaseVは、臨床試験の最適化に特化した機械学習(ML)ソリューションのリーダーとして、消化器疾患(GI)の臨床試験を支援するため、グローバルCRO(医薬品開発業務受託機関)であるAlimentivと戦略的パートナーシップを締結した。この提携により、炎症性腸疾患(IBD)、セリアック病、好酸球性消化管疾患(EGID)などの治療法開発が加速されることが期待されている。
AlimentivのCEOであるPierre Gaudreault氏は、「消化器疾患は増加しており、米国では年間約13.6兆円の経済的負担を引き起こしています。PhaseVの高度な機械学習技術と当社のGI領域における専門知識を組み合わせることで、臨床試験の効率を大幅に向上させ、より良い治療法の開発を加速できます」と述べた。
GI領域のランダム化比較試験(RCT)は、患者の多様性やプラセボ反応率の高さ、コストの上昇、長期化する試験期間など、多くの課題を抱えている。これらの課題に対応するため、適応型試験設計が注目されており、試験中のデータを活用しながら最適な設計と実施を行うことで、効率的な試験運営を実現する。
今回の提携では、PhaseVの独自MLプラットフォームとAlimentivのGI臨床試験サービスを統合し、より精度の高い試験設計と実施を可能にする。PhaseVのCEO兼共同創業者であるRaviv Pryluk博士は、「従来のGI臨床試験は、患者のばらつきや複雑な病態、バイオマーカーの欠如といった課題に直面してきました。当社のML技術をAlimentivの専門知識と組み合わせることで、より堅牢な試験設計を可能にし、成功確率を向上させます」と述べた。
PhaseVについて
PhaseVは、最先端の因果推論と機械学習を活用し、臨床データから隠れたシグナルを検出して次の最適なステップを導き出す企業である。同社の技術は適応型臨床試験の設計と実施を効率化し、新たな治療法の開発成功率を向上させることを目的としている。精度の高い試験設計を通じて、より多くの患者に迅速に治療を届けることを目指している。