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FinTechのPayrails、Mastercardと提携し企業向けデジタル決済を強化
Mastercardは、決済テクノロジー企業Payrailsと提携し、大規模企業向けのデジタル決済の変革とイノベーション促進を目指す。このパートナーシップを通じて、企業が複雑な取引を効率化し、柔軟な決済手段を導入し、財務業務を最適化できるよう支援する。Mastercardの広範なネットワークと技術、Payrailsの決済最適化の専門知識を融合することで、次世代の決済ソリューションを提供。企業は、進化するデジタル経済に適応しながら、迅速かつ効率的に業務を遂行できる。特に、両社は企業システムにシームレスに統合できる決済受入ソリューションを共同開発し、Payrailsのモジュール型決済オペレーティングシステムを通じて顧客に提供する計画だ。
Mastercardの市場開発担当エグゼクティブ・バイスプレジデントであるAmnah Ajmal氏は、「Mastercardは企業パートナーとともに、柔軟で適応性のある決済ソリューションの開発を進めています。Payrailsとの戦略的提携により、デジタル決済の革新を推進し、信頼されるネットワークとしての地位をさらに強化します」と述べた。この提携は地域単位での展開を皮切りに、グローバル規模へと拡大予定。多国籍企業が膨大な取引量を管理できる堅牢な決済インフラを構築することで、成長と柔軟性の新たな可能性を開き、グローバル市場における競争力を高める狙いがある。
PayrailsのCEO兼共同創業者Orkhan Abdullayev氏は、「Mastercardとの提携により、決済の安全性を向上させ、スケーラビリティを強化し、市場投入までの時間を短縮できる決済ソリューションを提供できることを嬉しく思います。今回の協力を通じて、グローバルニーズに対応する地域特化型のデジタル決済インフラを構築し、業界の新たな標準を確立することを目指します」と述べた。また、この提携により、大手企業の顧客向けの決済体験も向上する。各国の決済方法にローカライズすることで、消費者にとってよりスムーズで多様な決済オプションを提供できるようになる。さらに、企業向け決済の複雑な要件に対応することで、加盟店契約業者(アクワイアラー)にも恩恵をもたらす。これにより、大規模な加盟店との取引量を迅速に増加させ、より効率的なオンボーディング(導入)プロセスを実現できるようになる。
Payrailsについて
Payrailsは、大規模企業向けのデジタル決済インフラを提供するFinTech企業。モジュール型の決済オペレーティングシステムを通じて、企業が地域ごとの決済要件に対応できるよう支援し、グローバル市場での競争力を高めることを目指している。