VC Portfolio
サイバーセキュリティ、AI、フィンテックに特化したVCのTeam8が、5か月で総額11億ドルの企業売却を達成
先月の情報漏えいを経て、イスラエルのクラウドセキュリティ企業Wizがイスラエルのサイバーセキュリティ企業Gem Securityを3億5,000万ドルの現金で買収することを確認しました。Gem Securityは設立からわずか2年足らずの企業です。この買収によって、Gem Securityの主要投資家の一つであるイスラエルの投資ファンドTeam8は、過去5か月間で総額11億ドルに上る3社の企業売却を達成したことになります。他の2社はTalonとDig Securityで、それぞれPalo Alto Networksに4億5,700万ドル、2億9,500万ドルで売却されました。Team8は各社の株式の25~33%程度を保有していたと推定され、約3億~3億5,000万ドルの収益を上げたと見られています。Team8が先月新ファンドに向けて約5億ドルを調達できた理由が分かります。
Team8の主要メンバーには、元イスラエル国防軍ユニット8200の司令官Nadav Zafrir、元Bank Leumiの最高経営責任者Rakefet Russak Aminoach、経験豊富な最高財務責任者Sarit Fironらが名を連ねています。今回の企業売却は、低価格から平均的な価格での売却が続いた長期間に終止符を打ちました。実際、近年Team8はIllusive Networks、Hysolate、Spotなどの有望なサイバーセキュリティ企業を控えめな価格で売却を余儀なくされてきました。実際、ファンドが記録した最高の売却価格は、2018年に売却した最初の企業Sygniaでした。Gem Securityの創業者の一部はこのSygniaから分かれてきました。
Team8に加えて、Gem Security売却の大口の受益者にはArie Zilberstein、Ron Konigsberg、Ofir Bruknerの創業者トリオが含まれます。推定では同社株式の約50%を保有していました。米国のNotable(旧GGV)も初期投資家の一つでした。インテルとシスコの投資ファンドや、SVCIなど他の投資家も良好なリターンを記録することになります。Gem Securityは昨年9月に調達した2,300万ドルの一部が未使用だったため、投資家らはその一部を売却時の収益として受け取れると見られています。
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