Startup
ボット脅威検知PerimeterXがアメリカの会社と合併
オンライン上でボットを特定しブロックするシステムを開発したイスラエルのサイバー企業PerimeterXは、同じくボットの世界を専門とする米国のスタートアップHUMAN Securityとの合併を発表しました。両社は、現金と株式の取引であることを明言したのみで、取引の詳細については詳しく説明していません。
PerimeterXのプラットフォームは、脅威を検知し、その脅威が人間なのかボットなのかを区別し、手遅れになる前にどちらかを停止させ、しかもシステムに影響を与えないことに重点を置いています。同社の製品は、ウェブやモバイルのアプリケーション、プログラミングインターフェース(API)の保護に関連しています。ボットの行動識別のほか、システムに送られたリクエストが正当なものなのか、それとも危険をはらんだものなのかを事前に識別するために、ボットに格納された情報を利用します。ボットか人間かを識別するためのさまざまな機能を持つ同社のシステムは、ウェブページ上の人間の行動を認識すればするほど、人間以外の行動を識別するための高度なモデルを構築することができるようになります。
PerimeterXはどちらかというと大企業の保護に特化しており、米国のHUMAN Securityはデジタルメディアプラットフォームやコンテンツサイトに特化してボットの識別とブロックを行う製品を開発しています。今回の合併により、同社はHUMAN Securityという社名を維持し、HUMANのCEOであるTamer Hassan氏が同社を率い、Perimeter Xを手がけた起業家のOmri Iluz氏とIdo Safruti氏がそれぞれ同社の新しい社長とCTOに就任する予定だそうです。彼らは、Perimeter Xの投資家とともに、同社の取締役会のメンバーになる予定です。PerimeterXは、買収よりも合併の方が好ましいと述べています。買収は道の終わりを意味するのに対し、合併は、製品全体の条件が異なるだけで、同社の活動を直接継続させるものだからです。イスラエルにある研究開発センターは、HUMAN社のセキュリティ部門に属することになります。
HUMANは、2つの会社の中で規模が大きく、売上高も高く、世界的な広がりも大きくなっています。そのため、合併しても社名とCEOを維持しました。同社は、合併の決定が市場の現状と関係していることは否定しており、合併の決定は、市場がまだ浮揚していた2021年10月にすでになされていたとのことです。
投資銀行のゴールドマン・サックスは、2年前にCyber Clearskyと別の事業体とともにHUMANの経営権を取得し、HUMANの筆頭株主になっているため、合併後の会社の筆頭株主となる予定です。PerimeterXは、Omri Iluz、Ido Safruti、Ofir Ashkenaziによって2014年に設立されました。同社の開発センターはイスラエルにあり、本社はサンマテオにあります。従業員210人を抱える同社は、合併を理由に解雇される社員はいないと強調し、イスラエルにある開発センターを拡張する計画までありmす。
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