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2026/04/14

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AIエージェントを含む非人間ID管理のクラウドセキュリティのAstrix Security、Ciscoによる買収協議が浮上

Astrix Securityは、AIエージェントや機械アカウントなどの非人間IDを管理するクラウドセキュリティ企業として、Ciscoによる買収協議の対象になっていると報じられました。報道によると、買収額は2億5000万ドルから3億ドル規模とされており、2024年末の資金調達時に付いた1億9200万ドルの評価額を約5000万ドルから1億5000万ドル上回る水準になります。これまでの累計調達額は9100万ドルです。この買収が成立すれば、Astrix Securityに出資してきた投資家にとっては、比較的短期間での有力な出口案件となります。主要投資家には、イスラエルのF2 Venture Capitalや、米国系ファンドBessemer Venture Partnersのイスラエル拠点が含まれます。さらに、Ariely Group、Elron Ventures、海外ファンドのMilo、CRVも出資しており、特に注目される投資家としては、Menlo Venturesとの共同ファンドAnthologyを通じて出資したAnthropicの存在が挙げられます。AI関連の有力投資家が名を連ねていることからも、Astrix Securityが置かれている市場の重要性がうかがえます。

 

Astrix Securityは2021年に設立され、CEOのAlon JacksonとPresidentのIdan Gourが率いています。両者はともにイスラエル国防軍の情報部隊8200の出身であり、現在AIエージェントと呼ばれるデジタル主体の広がりを早い段階で見抜いた創業者とされています。これらのAIベースのプログラムは、ソフトウェア開発、顧客対応、データ分析、事務管理といった業務で、人間の代わりに一連の作業を遂行できるようになりつつあります。同社が注目される理由は、こうした非人間主体が企業システムへ大量に入り込み始めていることにあります。Alon Jacksonは以前、組織内には数千ものAIエージェントが存在し得て、それぞれが機密性の高い社内システムへのアクセス権限を持つ可能性があると説明しています。Astrix Securityは、このようなAIエージェント、マシンアカウント、その他あらゆる非人間主体を一元的に管理し、異常または悪意ある行動パターンを検知する仕組みを提供しています。人間の従業員だけでなく、企業活動を担うソフトウェア主体そのものが新たなセキュリティ管理対象になっていることを踏まえた製品です。

 

現在Astrix Securityは約130人を雇用しており、Workdayのような顧客を抱えています。拠点はTel Aviv、San Francisco、London、Texasに広がっており、イスラエルのOasis Securityなど同分野の企業とも競争しています。昨年には、Globesが選ぶイスラエルの有望スタートアップ10社にも選ばれており、市場からの期待の高さが示されていました。今回の買収協議は、サイバーセキュリティ市場の中でも、AIエージェントを含む非人間ID管理が新たな重要領域として浮上していることを象徴しています。企業が導入するAIや自動化ソフトウェアが増えるにつれ、従来の利用者認証やアクセス制御だけでは十分でなくなりつつあります。CiscoがAstrix Securityのような企業に関心を示していることは、大手セキュリティ企業がこの新しい管理領域を取り込みに動いていることを示すものといえます。現時点では協議段階ですが、成立すればAI時代のセキュリティ管理の方向性を示す案件として注目を集めそうです。

 

Astrix Securityについて
Astrix Securityは、AIエージェント、マシンアカウント、そのほかの非人間主体による組織システムへのアクセスを管理するクラウドセキュリティ企業です。2021年にAlon JacksonとIdan Gourによって設立され、企業内で増加する非人間IDの権限管理や異常行動検知を支援しています。Tel Avivをはじめ、San Francisco、London、Texasに拠点を持ち、AI時代の新たなセキュリティ課題に対応する企業として成長しています。

 

TagsCyber SecurityIsrael

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