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Cardio AI ImagingのCleerly、非閉塞性CADでもプラーク量が多い患者は閉塞性以上のリスクとなり得る閾値を提示
AIを用いた心血管イメージングを手がけるCleerlyは、米国ワシントンD.C.で開催されたGlobal CVCT Scientific Program 2025において、国際CONFIRM2 Registryに基づく最新のレイトブレイキング研究を発表しました。発表演題は、冠動脈CT(CCTA)にAIベースの定量解析(AI-QCT)を組み合わせ、非閉塞性冠動脈疾患(Non-Obstructive CAD)の中で高リスク個体を同定することを目的とした国際・多施設研究です。解析対象は国際施設でCCTAとAI-QCTを受けた6,550人で、女性が51.4%、平均年齢は59歳、追跡期間は平均4.4年でした。
研究では、狭窄の重症度だけでは捉えにくいリスクが、総プラーク量で明確に層別化できることが示されたとしています。具体的には、非閉塞性CADでも総プラーク量が高い群(総プラーク量が750mm³を超える)では主要心血管イベント(MACE)が21.9%に達し、同程度のプラーク量を持つ閉塞性CADの19.5%を上回ったと報告されています。これは、狭窄が重いかどうかにかかわらず、総プラーク量そのものがリスクを強く規定することを示唆します。またAI-QCTのプラーク定量により、非閉塞性CADにおいて「プラークが測定不能な1.7%」から「高プラーク量の21.9%」まで、MACEが12倍の勾配で増加するリスク階層が可視化されたとしています。従来は低リスクと見なされがちだった非閉塞性CADの中にも、実際には高リスク層が存在する可能性を示す結果です。
さらに、従来のリスク評価に対する示唆として、非閉塞性CAD全体のMACEは3.3%、閉塞性CADは14%と差がある一方で、総プラーク量が750mm³を超える層ではイベント率が接近し、狭窄で定義される重症度の見立てと一致しないケースがあると述べています。ベースラインの危険因子で補正した後でも、非閉塞性CADで総プラーク量および非石灰化プラーク量が高い患者のMACEは、閉塞性CADでプラーク量が低い患者と同程度になったとされ、非閉塞性でもプラークが一定量を超えると「脆弱な病変の臨界量」に達し、より早期の介入を検討すべき可能性があると示唆しています。
George Washington University School of Medicineの非侵襲的循環器部門ディレクターであるAndrew D. Choi氏は、非閉塞性CADの見落とされがちなリスクに光を当て、冠動脈全体にわたる総プラーク量の定量によって、軽度の狭窄でも実質的に高いリスクを持ち得る患者群の閾値を特定できたと述べています。今回の研究は、CleerlyのAI-QCTによる包括的なプラーク定量が、従来評価を超えたリスク層別化を支えることを示し、心血管リスク評価に「動脈硬化の総量」を組み込む必要性を後押しする内容と位置づけられています。なお、この発表はCONFIRM2 Registryからの6回目のレイトブレイキング臨床科学発表だとされています。
Cleerlyについて
Cleerlyは、心臓発作の予防を目指し、心疾患診療の新しい標準を作ることを掲げるCardio AI企業です。FDAクリアランスを取得したAIソリューションにより、高度な非侵襲CT画像から冠動脈疾患を包括的にフェノタイピングし、臨床の意思決定を支援します。同社のアプローチは、40,000人超の患者から得られた数百万枚規模の画像データに基づく科学的根拠を土台としており、冠動脈ケアの各ステークホルダーの理解促進とアウトカム改善に貢献することを目指しています。
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