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2025/11/25

Startup Portfolio

Creative AI 生成プラットフォームのKaiber、画像・動画生成を統合する新プラットフォーム「Superstudio」をローンチ

Kaiberは、人とAIのコラボレーションにフォーカスしたクリエイティブテクノロジー企業として、AIネイティブな新プラットフォーム「Superstudio」を発表しました。同時に、EQT VenturesとCrush Venturesをリード投資家とする資金調達ラウンドのクローズも公表しています。分断されたワークフローやモデル、ツールの乱立という課題に対し、Superstudioは「人間の想像力」と「機械の知性」がシームレスに組み合わさる統合インターフェースを提供し、生成AIとの向き合い方そのものを再定義しようとしています。

 

Superstudioは、画像・動画生成のためのファウンデーションモデルを厳選して搭載しており、Luma LabsのDream Machine、Black Forest LabsのFluxに加え、Kaiber独自の画像・動画モデルも利用できます。直感的な「Canvas」インターフェース上で、クリエイターは自分のアイデアとAI生成コンテンツを自由に組み合わせ、新たな表現を探索できます。複数のモデルやツールを1つのプラットフォームに統合することで、アーティストやデザイナーが作品の方向性をコントロールしつつ、表現の限界を押し広げられる設計になっています。KaiberのCEOであるVictor Wangは、「クリエイターは、遅くて見栄えの悪いAIコンテンツと分断されたワークフローのループにはまり、1つのアセットを作るために5〜10個のサブスクを渡り歩いています」と指摘し、「Superstudioは、こうした新しいクリエイティビティのかたちの“ホームベース”になるべく設計されました。私たちが一貫して大切にしてきたのは『人間のクリエイティビティを中心に置くこと』であり、Superstudioはアーティストがオリジナリティを犠牲にすることなく、AIを自分の“審美眼を増幅するツール”として組み込めるようにします」と述べています。

Superstudioはローンチ前から、Yaeji、Boiler Room、Praying、Jon Rafman、Grimes、Chief Keef、Andrew Thomas Huangといった著名クリエイターとの共同プロジェクトを通じてリアルタイムに進化してきました。KaiberのHead of CreativeであるアーティストKyt Janaeは、「いま立ち上がりつつあるAIカルチャーには、アーティスト主導のビジョンが欠けています。アーティストはもっと良いものを求めています」とし、「私にとってクリエイティビティの自動化や最適化がゴールではありません。アーティストにとって新しいツールを試し、取り入れることは“神聖な行為”であり、単なる最新機能ではなく、頭の中のビジョンを現実にするための追求なのです。KaiberはクリエイティブAIの風景を前に進めるプロダクトを通じて、このプロセスを“スーパーチャージ”しています」とコメントしています。

 

現在、多くのクリエイターは1つのアセットを制作するために複数の複雑なアプリケーションとサブスクリプションを使い分けており、この「ツール疲れ」が生産性と創造性を阻害しています。Superstudioは、最高水準のファウンデーションモデルを単一のプラットフォーム上に集約することで、この問題に取り組みます。Superstudioは、AIアシスト制作に新たなモジュール性を導入している点も特徴です。ユーザーは画像と動画を同時に生成し、それらを新たな「Flow」の入力として再利用できます。これにより、1つのインターフェースの中で無限の組み合わせと反復が可能になります。UIは「シンプルな言葉」「ドラッグ&ドロップ」「スライダー」をベースに設計されており、高度なAI処理を、スキルレベルを問わず扱えるようにしています。難解なAI用語やプロセスを“翻訳”することで、クリエイターがAIにアクセスするための心理的ハードルを下げている点も特徴です。プラットフォームはアイデア探索やプロジェクト整理のための複数の「無限キャンバス」を備え、発散的なブレインストーミングから構造化されたワークフローまでサポートします。インターフェースの中心にはブランドキャラクター「Kiko」が配置されており、従来よく使われる“AIのキラキラアイコン”の代わりに、生成ボタンとして機能しながら遊び心ある体験を演出します。

 

Superstudioは、コンセプト段階から最終アウトプットまで、クリエイティブプロセス全体をカバーする設計です。ユーザーはシンプルなアイデアからスタートし、画像・動画・音声要素を組み合わせたリッチなマルチメディアプロジェクトへと発展させることができます。主な機能としては、アイデアの取り込み・生成・ブラッシュアップを行う直感的な作業空間「Canvas」、スタイルトランスファー、顔参照、アップスケーリング、音声リアクティブといったモジュール(Elements)を組み合わせる「Flows」、そしてFlowsと直接連携するアセット群を整理する「Collections」などがあります。Superstudioは、アニメーター、コンテンツクリエイター、キャリア初期のクリエイティブからベテランまで、幅広いプロフェッショナルを対象としています。AI技術が進化し続けるのと同じように、Superstudioも機能を拡張し、多様なクリエイティブニーズに対応していく方針です。具体的には、ロゴやフライヤー、絵コンテなどのビジュアルコンセプトやブランド要素の高速プロトタイピング、複数のメディアプラットフォーム向けの一貫したビジュアル生成、チームでのアイデア共有とアセット管理のための共同ワークスペースとして利用できます。

 

Superstudioはデスクトップ向けに提供され、新規ユーザーは100クレジット、最大2つのCanvas、3つのカスタムFlow、1GBのストレージを含む無料トライアルにアクセスできます。有料サブスクリプションは月額15ドル、年額120ドルから利用可能です。クレジットパックや詳細な価格情報はkaiber.ai/pricingで公開されています。Kaiberは2024年にEQT VenturesとCrush Venturesからの出資を受けており、今後はSuperstudioとKaiber Labsでのリサーチを軸に、AIクリエイティビティをさらに前進させることに集中するとしています。EQT VenturesのPartnerであるTed Perssonは、「KaiberとSuperstudioのローンチを支援できることを非常に誇りに思います。チームは、AIテクノロジーを“創造性に火をつける存在”として再定義しようとしています。私たちはKaiberチームへの強い確信を持っており、Superstudioが生成AIの未来にどのような驚くべき変化をもたらすのかを見るのが待ちきれません」と述べています。

 

Kaiberについて
Kaiberは、人間とAIのコラボレーションに特化した次世代クリエイティブテクノロジー企業です。AIはアーティストのアイデアと創造性を加速する力を持つ、という前提に立ち、SuperstudioやKaiber Labsを通じて新しいクリエイティブビジョンを前面に押し出すことを目指しています。アーティストが思い描くものを「なんでも形にできる」ようにすること、そして何よりも「人のためのツールと体験」をつくることをミッションとしています。

 

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