Startup Portfolio
VoiceAIのElevenLabs、世界各地に拠点拡大し、将来的なIPOも視野に
VoiceAIスタートアップのElevenLabsは、今後数年で世界中に拠点を拡大し、その後IPO(新規株式公開)を目指す計画であると明らかにしました。同社はロンドンを本拠地としており、現在はニューヨーク、ワルシャワ、サンフランシスコ、日本、インド、バンガロールに拠点を構えています。CEOのMati Staniszewski氏はCNBCのインタビューの中で、今後はパリ、シンガポール、ブラジル、メキシコへの拠点拡大を検討していると語りました。「今後も欧州、アジア、南米でさらに拠点を構築し、スケールし続けていきたい」とStaniszewski氏は述べています。
ElevenLabsは2023年にサービスを開始して以降、リアルタイムかつ自然な音声合成モデルを開発し、AIエージェントの会話、スピーチ生成、ボイスデザイン、効果音、32言語での吹き替えなどの機能を強化してきました。同社の音声AI技術は、コンテンツ制作、カスタマーサポート、ゲーム、教育、アクセシビリティなど、多様な分野で活用されています。2024年1月にはシリーズCラウンドで18億ドルを調達し、評価額は33億ドルに達しました。前年の評価額11億ドルから3倍に急成長しています。この資金は、音声AI技術のさらなる研究開発に充てられる予定です。同社は今後5年以内にIPOを検討しており、市場環境が整えば実施するとStaniszewski氏は述べています。上場先についてはまだ決まっておらず、「その時点で最もユーザーが多い国で上場することになるだろう」としています。
音声AI分野への投資は急増しており、2024年には前年の8倍となる21億ドルが調達されています。これは、OpenAIの音声間APIなど、音声AIモデルの進化が実用化を加速させたことによるものです。Staniszewski氏は、アメリカの投資家からの資金獲得を目的に、同社をデラウェア法人として設立したとFinancial Timesに語っています。「ベンチャー資金の多くが米国から出ている現状を踏まえ、米国投資家にとって親しみやすい法人形態を選んだ」と述べています。
ElevenLabsについて
ElevenLabsは、AIを活用して人間のような自然な音声を生成するVoiceAIプラットフォームを提供するスタートアップです。2023年に設立されて以来、リアルタイム音声生成、音声デザイン、吹き替え、多言語対応などの機能を強化し、コンテンツ制作、教育、ゲーム、アクセシビリティなど幅広い分野で活用されています。本社はロンドンにあり、世界各地に拠点を展開中です。
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