Cyber SecurityのAxonius、アイデンティティ管理とセキュリティを統合する「Axonius Identities」を発表

サイバー資産管理をリードするAxoniusは、新製品「Axonius Identities」をリリースし、企業のアイデンティティ管理（IAM）において、ガバナンスとセキュリティを単一プラットフォームで統合するソリューションを発表しました。Axoniusが得意とするサイバー資産の統合管理をベースに、人間・非人間（NHI）を含むすべてのアイデンティティを包括的に可視化・管理し、ポリシーとコンプライアンスを自動化することで、企業のセキュリティと運用効率を高める取り組みです。今回の発表はダラスで開催されたAxoniusの「Adapt」カンファレンスにて行われました。

アイデンティティ管理の複雑化が進む中、Axonius IdentitiesはIdentity Governance & Administration（IGA）、Identity Threat Detection & Response（ITDR）、Identity Security Posture Management（ISPM）を一体化し、重複やサイロ化を解消します。これにより、クラウドやオンプレミスなどのさまざまな環境に分散したIDデータを集約し、全体のセキュリティを一元的に監視するだけでなく、継続的な脆弱性やリスク対応を可能にします。複雑化した権限設定や余剰なアカウントなども、AIエンジンの推奨を通じて自動で最適化できる点が特長です。

AxoniusXのCEOであるAmir Ofek氏は、「企業がアイデンティティ管理の複雑さに取り組むには、運用を一体化する取り組みが重要です。Axonius Identitiesはガバナンスやセキュリティ、コンプライアンスをまとめて扱えるようにし、予防的かつ効率的にアイデンティティを保護します」と述べています。実際に、この新製品はすでに大手保険会社や世界規模の産業系企業などで導入が進んでおり、従来のエンドツーエンドかつ手動のIAM管理から、データに基づくアプローチへの移行を加速しています。

市場アナリストからも高く評価されており、451 ResearchのGarrett Bekker氏は「複雑になりすぎたエンタープライズ環境のアイデンティティを一元的に管理するうえで、Axonius Identitiesのような統合型ソリューションは今後不可欠になるだろう」とコメントしています。またKuppingerColeのMartin Kuppinger氏は、「最小権限アクセスの厳密な運用を実現するためには、マルチ環境に分散したIDツールを一貫して制御できる仕組みが必要であり、Axoniusはそれを可能にするメリットを提供している」と述べています。

この製品の核となるのは、Axoniusが従来から展開してきたサイバー資産管理のデータ活用ノウハウとAIエンジンで、権限の適正化や推奨ポリシーの提案をスピーディーに行える点です。さらに複数のIDプロバイダーやセキュリティツール、SaaSアプリケーションとシームレスに統合することで、企業側の導入負荷を抑えつつ、高い可視化能力を発揮します。監査やコンプライアンス面でも、一貫したポリシー適用と監視が可能になります。

業界の専門家によれば、アイデンティティの多様化と攻撃の高度化を受け、アイデンティティ管理とセキュリティ機能の緊密な連携が今後さらに重要になると見込まれます。Axonius Identitiesは、まさにこの要望に応える形で登場したソリューションであり、企業のデジタル環境全体を通じて、エンタープライズクラスのセキュリティを実現するための新たな選択肢として注目を集めています。

Axoniusについて
Axoniusは、あらゆるITインフラの資産データを集約・可視化し、脅威となるリスクや誤設定、過剰な支出などを事前に把握・対処する「Axonius Asset Cloud」を提供するスタートアップです。あらゆるサイバー資産やソフトウェア、SaaSアプリケーション、ID、脆弱性、インフラなどを一元的に管理し、アクション可能なインテリジェンスを生み出すことで、セキュリティ・IT・ガバナンスチームの連携を強化します。CNBCやForbes、Fortuneなどからも高い評価を受ける急成長のサイバーセキュリティ企業として、世界中の多業種の大手顧客に導入されています。