Startup Portfolio
ソフトウェア作業を自動化するAIアシスタントを開発する"Adept"がSeries Bで$350Mを調達
Adeptは、General CatalystとSpark Capitalが共同リードし、Nvidia、Workday、Atlassianなどハイテク業界を代表する企業も参加したSeries Bで$350Mを調達した。
「一般知能(General Inteligence)」に焦点を当てた機械学習の研究・製品ラボであるAdeptは、Googleで大規模言語モデルプログラムを率いていた最高経営責任者David Luanによって設立されましたが、設立から1年も経過していません。その前は、ChatGPTを開発したOpenAIでエンジニアリングの責任者を務めていました。共同創業者には、元Google Brainの研究者であるAshish VaswaniとNiki Parmarがおり、それぞれAdeptのチーフサイエンティストと最高技術責任者を務めています。
Adept社の創業者たちは、その血統を活かして、ソフトウェアのプロセスを自動化するAIアシスタントを作ろうとしています。ユーザーは自分の言葉でコマンドを入力し、AIアシスタントがその指示に従うのをじっと見守ることで、多くの手作業プロセスを省くことができるのです。今回の資金調達は、このアシスタントに基づく最初の製品の発売、AIモデルのトレーニングの加速、チームの増員などに充てられる予定です。
Adeptの最初の大型アクションモデルであるACT-1は、多数のソフトウェアツールにまたがる複雑なユーザーリクエストを実行でき、必要に応じて複数のアプリケーションにまたがるアクションを調整することも可能です。Adeptは、9月にACT-1をChrome拡張機能に組み込み、ブラウザ内で起きていることを観察し、クリック、入力、スクロールなどの命令があったときにアクションを起こすことを実演しました。
ACT-1は、既存のソフトウェアの上にオーバーレイウィンドウとして動作し、LinkedInのURLを採用ソフトウェアに取り込む、オンラインで情報を調査する、スプレッドシートを設定する、などのタスクを実行するために使用することができます。ユーザーは、オーバーレイウィンドウのテキストボックスにコマンドを入力するだけで、あとはACT-1がやってくれます。
Adeptは、ACT-1のプロトタイプをすでにデスクトップ・コンピュータで利用できるようにしており、近くモバイル版も発売する予定です。
Adeptの資金調達は、AI市場において相次いで行われた大型資金調達の最新例となります。1月にマイクロソフト社がOpenAIに$10Bを出資すると発表したのが発端です。それ以来、この分野には資金が注ぎ込まれています。Generative AIのスタートアップであるAnthropicは、GoogleとSpark Capitalがリードするラウンド2回でそれぞれ$300Mを調達し、最大の恩恵を受けた1社です。
一方、Salesforce Inc.のベンチャー部門であるSalesforce Venturesは、有望なGenerative AIのスタートアップに投資することを目的とした$250Mのファンドを立ち上げました。
その他、BuildGroupとMonroe Capital経由で$175Mを調達した会話型AIスタートアップのAmelia、同じくニューヨークを拠点としOpenAIのパートナーであるHumaneが$100Mを調達しています。
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