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2025/06/20

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サイバーセキュリティのAnduril、Riverside Researchと提携し、防衛システムの安全性を強化

米国防総省および諜報機関をサポートする非営利組織のRiverside Researchと、最新防衛テクノロジー企業のAnduril Industriesは、DARPA(米国防高等研究計画局)が開発した形式手法(フォーマルメソッド)技術を活用し、Andurilのソフトウェアプラットフォーム「Lattice」など重要な防衛システムのサイバー防御力を向上させる共同プロジェクトを発表しました。今回の提携は、防衛システムに存在する特定のサイバー脆弱性を根本的に解消することを目指しており、国家安全保障機関や戦闘員が安全で信頼性の高いシステムを活用できる環境を整えます。形式手法とは、ソフトウェアやハードウェアの仕様定義、開発、分析、検証を数学的に厳密に行う技術であり、ソフトウェアコードが設計通りに動作し、外部の悪意ある攻撃に対して堅牢であることを数学的に証明できます。これにより、従来は敵対的ネットワークと接触すると悪用される可能性のあった脆弱性を根本から排除できるようになります。

 

Riverside Researchのオープンイノベーションセンター担当副社長のRob Denz氏は、「私たちは常に形式手法の研究に力を入れ、システムへの理解を深め、ソフトウェアの品質を高める取り組みを進めています。しかし私たちにとって本当の成功とは、研究を現場の運用環境に展開し、実際の課題を解決することです。今回の提携で用いるセキュアパーサー技術は、その一例です」と述べています。Riverside Researchが保有するセキュアパーサー技術は、DARPAが進めてきた形式手法のツールや手法を活用したものです。この技術をAndurilとの共同でさらに高度化し、Andurilが提供する製品群に共通する一部のサブコンポーネントに適用します。最終的には、国家安全保障に関わる様々な機関や現場で活用される、開発中および展開済みの他のAndurilシステムへの応用も目指しています。

 

Andurilのエンジニアリング担当上級副社長であるGokul Subramanian氏は、「ソフトウェアベースの防衛システムをサイバー攻撃から守ることは、戦闘員が任務を遂行する上で極めて重要です。DARPAの形式手法、Riverside Researchの実績ある技術、そして我々Andurilの革新的なソフトウェアおよびハードウェアの能力を融合させることで、タクティカルエッジ(前線に近い領域)でのサイバー脆弱性を永久的に排除する防衛産業界の先駆的取り組みとなるでしょう」と語りました。今回の提携は、Andurilが製品の安全性、信頼性、セキュリティを高めるために行っている継続的な努力をさらに進展させるものです。同社はこれまでも、定期的な脆弱性評価や高度な脅威検知能力を導入してきました。Riverside Researchとの協力により、防衛産業界において研究室の形式手法を現場へと移行させるリーダー的役割を果たすことが期待されています。

 

Anduril Industriesについて
Anduril Industriesは米国およびその同盟国の防衛能力を最新技術によって革新する防衛テクノロジー企業です。21世紀の革新的企業が有する技術やビジネスモデルを防衛産業にもたらし、軍用システムの設計・構築・販売方法を根本的に変革しています。同社が提供するシステム群は、数千のデータストリームをリアルタイムの3D指揮制御センターに変換するAIソフトウェアプラットフォーム「Lattice」によって支えられています。戦略的競争が激化する現代において、AndurilはAI、コンピュータビジョン、センサーフュージョン、ネットワーク技術といった最先端技術を迅速に軍事用途に展開し、数年ではなく数ヶ月単位で実用化しています。

 

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