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エンタープライズ向け推論を加速する、AI21の大規模言語モデル「Jamba 1.6」がNVIDIA NIMマイクロサービスとして登場
AI21はこのたび、同社が開発した大規模言語モデル(LLM)である「Jamba 1.6」が、NVIDIAのエンタープライズ向けソフトウェアプラットフォーム「NVIDIA AI Enterprise」上で動作するNIMマイクロサービスとしてダウンロード可能になったことを発表しました。これにより、企業は高性能かつ安全なLLMを、パブリッククラウドや自社インフラを問わず迅速かつ容易に展開できるようになります。Jambaシリーズは、特に企業利用に最適化されたLLMで、長文脈処理、高速レスポンス(低遅延)、効率的なハードウェア利用を特徴としています。今回のNIM対応により、AWS、Azure、GCPなどのクラウド環境はもちろん、NVIDIAのアクセラレーターを活用したオンプレミス環境においても、企業開発チームは標準化されたAPIを通じて5分以内でJamba 1.6を導入可能となりました。
この提供を可能にしたNIMマイクロサービスは、さまざまなLLMをエンタープライズワークフローにスムーズに統合する仕組みを備えています。今回のリリースは、NVIDIAの開発エコシステム内でのAI21の存在感を拡大し、グローバル企業におけるAI導入の迅速化を実現する大きな節目となります。
AI21のCEO兼共同創業者であるOri Goshen氏は、「Jamba 1.6はセキュリティとプライバシーが最優先となる金融、法務、医療分野の企業にとって、プライベート環境でのパフォーマンスと信頼性を両立する業界をリードするモデルです。私たちはそうした顧客ニーズを解決するためにこのモデルを開発しました」と述べています。
今回のNIMを活用したJamba 1.6の主な特長は、NVIDIA AI Enterpriseを通じた迅速かつ簡単な導入、オンプレミスやマルチクラウドなど柔軟なプライベート環境への対応、AIエージェントやRAG(検索拡張生成)用途に理想的な業界トップクラスの低遅延および広い文脈処理能力、そしてNVIDIAが継続的に管理するAI Enterpriseスタックを利用した企業レベルのセキュリティ確保にあります。Jambaはすでに大手企業に採用されており、法的文書処理や企業内ナレッジエージェント、リアルタイムの顧客サービスツールなど、高度なAIアプリケーションを支えています。新たに追加されたNIMサポートにより、信頼性や透明性、迅速性が求められる環境でのJambaの導入がより容易になります。
AI21について
AI21は、エンタープライズ向け基盤モデルおよびAIシステムを開発するパイオニアです。AIを信頼性ある形で提供し、人類がさらなる生産性向上を達成できることを使命としています。2017年にAIの先駆者であるProf. Amnon Shashua氏、Prof. Yoav Shoham氏、Ori Goshen氏らにより設立され、NVIDIA、Google、Intelなど業界トップ企業から合計3億3600万ドルの資金調達を行い、AI技術の革新を推進しています。
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